ギャンブル依存|自身でできること

治療と回復のために

ギャンブル依存症は治療によって回復が可能な病気です。しかし前提として、当事者である本人が「ギャンブル依存症から脱却したい」という意志を持つことが必要となります。

そこでギャンブル依存症の治療と回復に向けて、まずは自分自身で何ができるのかを説明します。

 

まずはギャンブル依存症の本人が理解しておくべきこと

ギャンブル依存症は治療により回復することが可能です。しかし、完全に脳の機能が元に戻る可能性は低いことを理解しなければなりません。

つまり、ふたたびギャンブルを行うと、以前と同じように自己コントロールが効かなくなる可能性があるということです。

またギャンブル依存症の治療薬として認可されている薬もありません。ギャンブル依存症の治療として有効とされているのは「行動療法」と「認知行動療法」です。

これらは本人がギャンブル衝動を抑える技術を学んだり、ギャンブルに対する考え方を変えたりする主体的な治療法となります。つまり、ギャンブル依存症になると、そこからの脱却には本人の努力が必要になるということです。

まずは自分自身の、治療に向けての努力が必要となることを理解するようにしましょう。

ギャンブルに関する正しい知識を勉強する

ギャンブル依存症の治療を受けるというのは、実は結構ハードルが高いものです。そこでギャンブル依存症の治療がなぜ必要なのかを理解しなければなりません。

そのためには、ギャンブルというものが一般的にはプレイヤーが負ける仕組みになっていることを理解するのが一番です。

ギャンブルはゲームを提供するカジノ業者が利益を出せるような仕組みになっています。これは「ハウスエッジ」というものが設定されているのが理由です。

このハウスエッジがある限り、統計的にはプレイヤーが長くギャンブルを続けるに従い、大数の法則によって損失を生み出すことになります。つまり、ギャンブルで作った借金を返済するために長くギャンブルを続けると、さらに借金が増えるということです。

ギャンブルに関する情報を遮断する

そうはいっても、世の中には実際にギャンブルで大金を手にしている人もいるのが事実です。そのような情報を目にすると、「自分にもそのチャンスが・・・」という考えが頭に浮かぶかもしれません。

そこで意図的に、ギャンブルに関する情報は遮断するようにしましょう。

 

家族とのコミュニケーションを大切に

ギャンブル依存症は本人だけの問題ではありません。妻や子ども、あるいは親に多大な迷惑と負担、心配をかけることになります。

そこで自分のギャンブル依存症による影響で、家族がどれほど不安になっているのかを自覚することが必要です。家族を悲しませることをしたくない、そう思えるようになれば、ギャンブル依存症の治療も自主的に行うことができるでしょう。

そのためには、家族との時間をできる限り作ること、コミュニケーションを大切にすることが必要です。

 

自助グループに参加しギャンブル依存症の治療方法を学ぶこと

ギャンブル依存症の治療方法はいくつかあります。代表的なものは、自分の問題を内省して自ら回復しようとする心理療法です。

心理療法は、投薬などにより「誰かが治療をしてくれる」という類のものではありません。自分自身が考え方を変えることにより、ギャンブル依存を断つという内容の治療になります。つまり、自分自身がある程度の努力をしなければならないということです。

そう考えるとギャンブル依存症の治療は面倒なものと思えるかもしれません。

そこで治療を受ける前に、同じようなギャンブル依存症の当事者が集まる自助グループに参加するのも効果的です。

ギャンブル依存症を治療する医療機関は少ないものですが、この自助グループは全国で100以上あります。

同じようにギャンブル依存症で苦しんでいる人がいること、自分の意志で治療ができることを知れば、医療機関への相談もしやすくなるでしょう。そのうえで、ギャンブル依存症の回復プログラムへ継続的に参加することが大切です。

いきなり治療を受けるとなるとハードルが高いかもしれません。しかし自助グループに参加して話を聞くだけで、一歩前に踏み出す勇気を得ることができると思います。

 

まとめ

ギャンブル依存症はきちんと治療を受ければ回復する病気です。まずは当事者としてその事実を知ること、自分には治療が必要であることを理解する必要があります。

そのうえで、同じようにギャンブル依存症に苦しむ人との会合に参加すれば、実際に治療を受けることができるようになるでしょう。

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ギャンブル依存は必ず克服できます

“ パチンコに依存していたのは10年以上にもなります。周りに嘘をついてまでパチンコに使うお金を必死に工面していました。ついに返し切れない程の借金をし、自分ではどうしようもなくなっても、自分は依存していないと思っていたのです。一方でいつも不安で苦しい焦りを感じていたのを覚えています。周りの人を傷つけても止められなかったのは、身も心も完全に依存していたからだと思います。現在はささやかですが普通の生活を送れるようになりました。絶対に克服できるはずです。”
“ 父親が色々な理由をつけて私や母親からお金を借りるようになりました。いま考えると全てウソだったのですが、しばらくは疑問にも思いませんでした。しかし、孫に用意していたお祝いをこっそりと持ち出したことに気づいて、普段とは明らかに何かがおかしいと感じたのです。私たちはじっくりと何度も向き合いました。今では日常を取り戻しています。家族の手助けがあれば必ず立ち直れます。”
“ 小さい頃からの幼馴染の変化に気づいたのは、申し訳なさそうに借金を申し込まれた時。 初めは困っている友人を放っておけなかったので理由は聞かずに貸しました。3度目の時に理由を尋ねるとギャンブルに使っていると言われショックだったことを覚えています。もう貸せないこと、そして専門家への治療を勧めました。彼自身も治したいという思いはありましたが、心が依存してしまっていたのです。いまはギャンブルは断ち、よく一緒に遊びに出かけます。寄り添うことだけでも力になれるんだと信じてよかったです。”
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